大阪府市統合新大学キャンパス、大阪市の市有地を充てたいとする意向:大阪市長

 吉村洋文大阪市長は2月16日、大阪府立大学と大阪市立大学の統合について、統合後の新キャンパスの有力候補として、城東区森之宮の市有地(約10万8500平方メートル)を充てたいとする構想を示した。

 大阪環状線の線路沿いにある大阪市交通局森之宮検車場(約7万平方メートル)の移転を前提にして、隣接する大阪市環境局旧森之宮工場(廃止されたゴミ焼却場)の土地などとあわせ、市有地を転用したいとした。

 しかし大学統合自体、正式に決まっているものではない。

 維新が掲げる「大阪都構想」なる大阪市の廃止解体策動によって、「同種の施設を府と市がそれぞれ持つのは二重行政」としてやり玉に挙げられたものである。各大学関係者の自主的な折衝と合意に基づいて方向性が決められた話ではなく、維新の政治的主張によって、構想を一方的に押しつけられているものである。

 「大阪都構想」は2015年5月17日の住民投票で完全に否決され、維新の側も一度は断念を表明したものである。しかし維新は、「大阪都構想」そのものも何事もなかったように再び掲げ、また大学のみならず病院・研究所など「大阪都構想」で統廃合の対象になった各種施設についてもそのまま統廃合構想を進めて問題になっている。

 大学統合自体が正式に決定したわけではなく、また統合自体が疑問視されているのに、先に統合後の新キャンパス構想を示すことで、大学統合を既成事実化させようとする狙いがあるのではないかとも思われる。極めて危険な発言ではないか。

(参考)
◎新キャンパス候補に森之宮…府大・市大統合計画(読売新聞 2018/2/16)