森友学園問題:土地売買額交渉の音声データが公開される

 森友学園の国有地売却問題で、学園側弁護士が国に対して「1億5000万円で買いたい」と持ちかけていたことがわかった。

 日本共産党の宮本岳志衆議院議員と辰巳孝太郎参議院議員が2月15日に国会内で記者会見し、やりとりの録音音声を入手したとして音声データを公表した。

 宮本議員は直前の2月15日午前の衆議院予算委員会質疑で、この音声データの存在を示し、事前の価格交渉を否定した佐川宣寿・前財務省理財局長(現国税庁長官)の国会答弁と矛盾するのではないかとただした。

 太田充・財務省理財局長は「相手から買い受け希望の価格を聞く手続きはない。そういうことも含めて前局長は価格の交渉はないと申し上げた」として、価格交渉の存在を否定した。

 しかし2016年3月におこなわれたとみられるやりとりの音声データでは、学園側の弁護士が希望額を提示し、近畿財務局の担当者が「最大限反映したい」と答える様子が録音されていた。

 結果的に、問題の国有地は、学園側の希望通りの価格で売却されたということになる。

 森友学園が当時「教育勅語」を軸にした不適切な教育をおこなっていたこと、「教育勅語」体制を賛美し「教育改革」に力を入れる国政・大阪府政の政治家の存在と森友学園の理念が結びついたこと、安倍首相夫人・安倍昭恵氏が森友学園の新設予定だった小学校の名誉校長に就任していたこと、橋下徹・松井一郎の2代の維新大阪府政のもとで「規制緩和」がおこなわれて森友学園に小学校参入の門戸を開いたこと、大阪府私学審議会が事務局(府私学課)主導の強引ともいえるような形で小学校設置認可答申を出したこと、学校用地として使用する予定だった国有地の売買は大阪府の学校設置認可と密接に関連して進められたこと――など、国政・大阪府政の両面にわたって不審点が出ている。

 国有地の売買交渉に関して、学園側と国で口裏合わせをしていた疑いがますます強まったということになる。明らかに不適切ともいえる措置であり、全容解明が求められるのではないか。

 また森友学園問題は国有地売買の国政問題だけでなく、不適切な教育活動・不可解な学校設置認可答申の過程など、大阪府政にも密接に関わってくる問題でもある。大阪府政に関わる部分についても解明が求められている。

(参考)
◎森友学園、希望額提示か=共産が音声データ公開(時事通信 2018/2/15)